空き家活用促進法が成立!固定資産税が6倍になるってどういうこと??
誰も住まない”空き家”が急激に増えていることをご存知ですか?空き家の総数はこの20年でなんと約1.5倍に増加(国土交通省調べ)。
空き家が放置されたままですと、周囲の生活環境が悪化するだけでなく、建物の倒壊や崩壊、火災、犯罪の誘発、ごみの不法放棄などの問題につながっていきます。そのため政府は、空き家活用促進法(空家等対策の推進に関する特別措置法)を制定し、空き家への対策を強化しました。
今回は最新の法改正状況を交え、空き家の固定資産税が6倍になる理由などを解説していきます。
記事の目次
なぜ空き家の固定資産税が6倍になるの??
空き家の固定資産税は毎年1月1日時点で登記簿上の所有者に納税義務があります。
通常、固定資産税は課税標準額×税率で計算されますが、住宅用地は特例措置が適用され、次のように固定資産税の負担が軽減されています。
- 200m2以下の小規模住宅用地:評価額の⅙
- 200m2を超える一般住宅用地:評価額の⅓
しかし、この特例措置によって空き家を解体せずに放置する土地所有者が増えてきてしまい、社会問題となりました。
そのため、空家等対策の推進に関する特別措置法を制定し、問題のある空き家には特例措置を適用しないこととしたのです。
特定空き家に指定されると固定資産税が6倍になる”と言われているのは、住宅用地の特例の適用が無くなり、6倍になるということだったのです。
特定空き家に指定された場合の流れ
安全、衛生、景観保護、治安などの観点から特定空き家に指定された場合、以下のような流れになります。
1、空き家に指定される
市町村が調査をし、条件にあてはまった場合、特定空き家に指定されます。
2、助言や指導
特定空き家へ指定された後、空き家の改善を求める助言や指導を受けることとなります。
3、勧告
その助言や指導に沿った行動をしない場合、行動するように勧告する。
※この時点で特例措置が適用されなくなり、翌年から固定資産税が6倍になります
4、命令
特定空き家の所有者に対し、市町村は具体的な行動をするよう命令をする。
5、行政代執行
それでも従わない場合にはゴミ撤去、解体等、行政代執行
※その後も改善しない場合には50万円以下の過料が科されます
特定空き家に指定されても、すぐに特例が解除されるわけではなく、一定の猶予期間があります。
この猶予期間内に条件を改善をすれば、増税を免れることが出来るのです。
管理不全空き家とは
2023年の改正以降「管理不全空き家」も優遇措置の対象外になることが決定しました。
特定の空き家より前の段階の状態でも「管理不全空き家」として勧告を受けた場合、固定資産税が6倍になる可能性があるということです。
2023年3月の改正でさらに条件が厳しくなったということがわかりますね。
空き家所有者は状況を見直し、増税を避けることをオススメ!
特定空き家に指定されることで特例の適用がなくなり、固定資産税が6倍になってしまうことが分かりました。
現時点ではこういった政策がされていますが、空き家の問題はなかなか解決に進みません。特定空き家だけでなく、その前段階の管理不全空き家に指定されたとしても、固定資産税が6倍になります。
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